フローリングワックスを初めて塗る場合は、一般的には1回塗って乾燥させて、もう一回塗る「2回塗り」が推奨されていますが、今回は誰もやったことがないであろう「100回塗り」をやってみました!
使用したワックスは「ウルトラタフコート」を使用。
- どのくらいツヤがでるのか?
- 重ね塗りは何回まで効果があるのか?
- 見た目以外の変化は起きるのか?
約50時間をかけて、塗っては乾燥をひたすら繰り返した結果どうなったのか?ご紹介します。
これまでに100種類以上の床ワックスに関するアイテムを使ってきたマニア。使い方や商品の違いなど、初心者の方にも分かりやすく解説しています。ワックスに関する知識は日本一かも?
今回試したワックスです
100回塗る前にどうなるか予想
フローリングに使用する樹脂ワックスは、どの種類も(つや消しタイプを除く)1回塗りより、重ねて2回塗った方が光沢がでます。
3回塗りまではやったことがあったのですが、700円くらいの安いワックスでも3回と1回を比べるだけでも見た目が変わります。
今回使用するウルトラタフコートは樹脂ワックスの中では最高グレードなので100回塗ったら、床が鏡になるんじゃ…?と思いました。
また塗り重ねるたびに、ワックスの膜が増えていくので最終的にはガラスのような分厚いコーティング膜ができる?
と予想。
50時間をかけてワックスを100回塗る
自宅の床が白色で分かりにくかったことと、100回塗った後に剥離できなかったらどうしよう…という理由で、今回は30㎝角のフローリング板に塗って試しました。
左半分が何も塗っていない状態です。
10回塗るだけでも光沢は圧倒的です。
1~3回塗ったものは下記の記事をご覧ください。
10回単位で撮影しましたので、ツヤの変化をご覧ください
10回目以降ほぼ変わりませんでした。もう少し変化が欲しかったです……。
ボトル全体の反射を撮影したものです
20回目と30回以上を比較すると、若干ですが板に映り込んだボトルの全体像がくっきりと見えるようになっています。
フローリングワックスを100回塗って分かってこと
実際に100回塗って分かったことは3つあります。
- 想像した以上に光を反射する
- ワックスの厚みはガラスのようにはならない。
- 滑り止め効果が高すぎる
想像した以上に光を反射「光を当てると、ほぼ鏡」
フローリング表面に光沢が出たことで、物を置くと反射して床に映り込むくらい床に輝きがでました。
特に実感したのは、太陽の光を反射した時です。
鏡並みに光を反射するので、天井が光るので部屋が明るくなります。
ワックスを2回塗った状態でクローゼットの扉に向けて太陽光を反射させると以下のようになります。
2回塗っただけでも、ぼやっとですが光が反射しているのが分かります。
次に、100回塗った板でおこなってみると…
ワックスを塗った面がくっきりと見えるほど、圧倒的に反射します。
部屋の床全体に塗った場合、照明がなくても明かりが付いていると錯覚するかもしれません。
使用するワックスの種類にもよりますが、重ね塗り8回目以降はそれほど変わらず…
10回塗りと100回塗りは、ほぼ変わらない結果でした…。
ワックスの厚みはガラスまでにはならない
100回塗ればワックスの膜が100層できるので、それなりに分厚くなるだろうと思っていたのですが思ったほど変わらず…。
冷静に考えると窓ガラスのような厚みにはならないことに気づきました。
解説すると、床ワックスの厚みは約3μ(ミクロン)と非常に薄く、
つまり100回塗った時点では、0.003mm×100回=0.3mmの膜にしかなりません。
1ミリ以下なので、見た目は全然気づかないレベルです。
厚みの参考としては下記の表をご覧ください。
種類 | 厚み |
---|---|
(1回塗り) | 床ワックス0.003mm | 3μ(ミクロン)
(100回塗り) | 床ワックス0.3mm | 300μ(ミクロン)
フロアーコーティング (ガラスコーティング) | 5μ(ミクロン) 0.005mm |
フロアーコーティング (UVコーティング) | 30μ(ミクロン) 0.03mm |
サランラップ | 11μ(ミクロン) 0.011mm |
クレラップ | 10μ(ミクロン) 0.01mm |
床ワックス100回=クレラップを30枚重ねた厚みです。
逆に樹脂の固さがあってクレラップ30枚分の膜があると考えると、耐キズ性は高いと思います。。
滑り止め効果が高い
樹脂ワックスは重ねて塗ると、樹脂の性質により滑りにくくなります。
そこで100回塗ったフローリング板をナナメに傾けて、物が滑り出す角度を計測しました。
円形のスポンジを重りとして使用。
基準値として何も塗っていないフローリング面を計測すると27度に傾けるとスポンジが滑ります。
参考として、同様にこれまで使用したワックスの平均値は下記のような結果です。
一般的な樹脂ワックス
30~35度になると滑る。滑り止めに特化したペット用ワックス
35~45度。※3回塗った場合の傾斜角度です。
これらを踏まえて、100回塗った状態を計測してみると…
滑り始めた角度は55度。
55度のイメージが付きづらと思いますので、下記の54度まで傾けた写真をご覧下さい。
圧倒的な滑り止め効果が出ました。
表面を触った肌触りは、少し硬いイルカの肌のような感じです。
今回使用したウルトラタフコートの特徴
床の保護を目的に開発された、耐久性重視のワックスです。
アクリルとウレタンの2種類の樹脂によるハイブリッドタイプで強靭な皮膜を造ります。
ワックス効果(耐久年数)は2年と、ワックスでは最長で光沢度も最高グレードです。
下記は詳細です。
商品名 | ウルトラタフコート |
---|---|
容量 | 500ml・1L (ワイパーとセットの1Lもある) |
使える面積 | 約30畳・約60畳 |
成分 | 合成樹脂、水 (アクリル・ウレタン樹脂) |
使える素材 | フローリング床(表面加工された床) ビニール床、化学タイル |
使えない素材 | 油加工の床 (オイルステイン・ロウ仕上げ) 塗装されていない床 ウルシ等特殊な床 ロウワックスが塗られた床 土足で歩く床、石床 |
光沢度 | |
耐久期間 | 2年 |
滑りにくさ | |
使いやすさ | |
価格 | 3,910円(Amazon価格) |
リンク |
Amazon
楽天 Yahoo 公式オンラインショップ |
これまで試したワックスの中で光沢は2番目に優れています。
さらにツヤを求める方は、光沢度の1番は「スーパーグロス」がおすすめです。
ワックスがけは意味あるのか?
ある・ないで言うと、意味はあります。
樹脂ワックスの効果は4つです。
- キズから守る
- ツヤが出る
- 汚れが取れやすくなる
- 滑りにくくなる
使用するワックスの種類や、グレードによって効果は異なりますが、床材を長持ちさせる役割があります。
10年、20年後の長い期間で考えると何もしていなかった床の場合、リフォームに30~50万の費用がかかることもあります。
高額な修繕費を出さないためにも、試してみてください。
おすすめの樹脂ワックス
今回使用したウルトラタフコート以外におすすめのワックスを3つ紹介します。
本格的だけど初心者向け「フローリング専用ワックスシート」
シートタイプの中でワックス効果は最長の8ケ月間です。
フローリングワイパーに取り付ければそのまま手軽にワックスがけできます。
ワックス液がたっぷり染み込んだ専用のシートが個包装で入っているので、初めての方でも失敗せずに簡単にできます。
売上№1安くて性能の高いワックス
日本で1番売れている人気のタイプで、価格以上に優れた性能のある優れたワックスです。
使用できる床材の種類が多く、フローリング以外にクッションフロア・化学タイルなど、近年増えているワックスフリーの床材にも使用できます。
ペット用ワックスの最高峰
フローリングでの滑りによって関節症になってしまうペットのために作られたワックスです。
獣医師も推奨で、高い滑り止め効果が得られます。
ワックスを選ぶ際は、床に対応しているかを必ずご確認ください。
ワックスがけの方法分からない。めんどくさい思う方に
床ワックスの塗り方は手順通り、おこなえば難しくありません。
ワックスの塗り方手順
- 床掃除(油分をしっかり取る)
- ワックスを部屋の端から塗る
- 30分~1時間乾燥させる
- もう一度塗る
- 30分~1時間乾燥させる
失敗しないポイントや、より詳しい内容は下記を参考にしてみてください。
作業がめんどくさそう。
という場合はプロにお任せするのも1つの手です。
ワックスがけの依頼は、ハウスクリーニングの業者になります。
地域密着企業や、全国で展開している大手チェーンなど数多くあり、どこに頼めばよいか悩むと思います。
業者を決める前に、施工費がどれくらい必要なのか?料金設定やその他のサービスなどまとめています。