床用ワックスの中身が余った際の活用方法と、正しい捨て方を紹介

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「床ワックスの中身をどう捨てればいいのか」と悩んでいませんか?

床のメンテナンスに欠かせないワックスですが、余ったワックスや古くなったワックスの処分方法を知らない方も多いはずです。

この記事では液体・固形、それぞれのワックスの捨て方や、ワックス容器の適切な処分方法を解説し、さらに余ったワックスの効果的な活用方法もご紹介します。

この記事で分かること
  • 液体ワックスの適切な処分方法
  • 固形ワックスの安全な捨て方
  • ワックス容器の処分方法
  • 床ワックスを捨てる際の注意点と環境への影響
  • 余った床ワックスの有効活用方法
筆者のプロフィール

これまでに100種類以上の床ワックスに関するアイテムを使ってきたマニア。使い方や商品の違いなど、初心者の方にも分かりやすく解説しています。ワックスに関する知識は日本一かも?

目次

床ワックスに使用期限はあるのか?

まず、床ワックスの形状には大きく分けて液体タイプのものと、固形タイプの2種類があります。

ここではワックスの形状ごとの使用期限について紹介します。

液体ワックスには基本的に使用期限はない

ワックスメーカー(リンレイ)によると

特に使用期限はありませんが、保管状況により腐敗したり、内容物の変質が起きたりします。
異臭などが無ければご使用いただけます。

リンレイ公式HP

このように、適切な保管方法さえ気を付ければ液体ワックスには基本的に使用期限はありません。

理由は主成分であるポリマーや樹脂が劣化しにくく、揮発性が低いため、数年経過しても効果が持続するためです。

以下の点に注意すれば、液体ワックスは長期間使用できます。

  • 温度管理:氷点下になる所や、高温や直射日光を避け、涼しい場所に保管する。
  • 密閉:使用後はしっかりとフタを閉め、乾燥や酸化を防ぐ。

※あくまでも一般家庭用の床ワックスに限ります。(業務用は対象外)

家庭用(半業務用)の場合、多くても2L~4Lほどの液量です。

対して業務用のワックスは18L前後と大容量で、JFPA(日本フロアーポリッシュ工業会)では各ワックスメーカーの使用期限は、未開封の場合2年と定められています。

開封した場合の使用期限は定められていませんが、開封後1年としているメーカーもあります。

固形ワックスの使用期限は1~2年

固形ワックスの使用期限は1~2年です。これは固形ワックスが環境条件に影響を受けやすく、劣化しやすいためです。

固形ワックスは、成分が空気中の湿気や温度変化に敏感で、時間の経過とともに硬化し、使用しづらくなります。

また、劣化すると塗布した際にムラができやすくなり、本来の効果を発揮しなくなります。

  • 劣化の見分け方:固形ワックスが硬くなり、表面にひび割れが見られる。
  • 保管方法:乾燥した涼しい場所で保管し、湿気を避ける。

劣化を防ぐために、開封後は早めに使い切ることが重要です。

適切な保管と使用期限内の利用が、床を美しく保つためのポイントです。

床ワックスの捨て方

液体ワックスの処分方法

液体ワックスには化学成分が含まれており、適切に処分しないと環境汚染の原因となります。

排水口の流しに、そのまま捨てることは避けましょう。

ワックスメーカーでの処分方法については以下の方法を推奨されています。

  • 水で希釈して排水口に流す。
  • 産業廃棄物業者に処理してもらう

上記の他に、新聞紙などの紙に染み込ませて燃えるゴミとして処分する方法もありますが、自治体によって異なる場合があるためご注意ください。

固形ワックスの処分方法

液体ワックスと同様に、燃えるゴミとして処分することが多いです。

固形ワックスは一般的に可燃性の成分を含んでいるため、燃えるゴミとして処分されることが多いですが、地域によっては不燃ゴミとして分類される場合もあるため、地方自治体の指示に従いましょう。

詳細は地域の廃棄物処理ガイドラインを参照するか、自治体のウェブサイトで確認してください(例:東京都の廃棄物処理ガイドライン)。

ワックス容器の処分方法

ワックス容器は、素材に応じてリサイクルまたは一般廃棄物として処分します。

プラスチック容器はリサイクル可能ですが、一部の容器は不燃ゴミとして処分する必要があります。

ワックス容器の素材は、主にプラスチックや金属で作られています。

プラスチック容器はリサイクル施設で再利用可能ですが、金属容器や汚染が激しい容器は不燃ゴミとして処分することが推奨されます。

床ワックスを捨てる際の注意点

環境への影響とその対策

床ワックスは化学物質を含むため、誤った処分方法は水質汚染や土壌汚染を引き起こす可能性があります。

下水道以外の河川などの公共水域への排出は、水質汚染を引き起こし、水生生物に悪影響を及ぼす可能性があります。

流して処理する場合は、流水で充分に希釈しながら浄化槽または下水道に廃棄するようにしましょう。

安全に処分するためのポイント

床ワックスを安全に処分するためには、適切な保管と処分方法を守ることが重要です。

特に子供やペットの手の届かない場所に保管し、使用後はしっかりと密閉することが必要です。

誤った保管や処分方法は人体に危険を及ぼす可能性があります。

例えば、誤飲や皮膚への接触による健康被害が考えられます。アメリカ環境保護庁(EPA)では家庭での化学物質の安全な取り扱いを強調しています​​。

詳細なガイドラインは、EPAのウェブサイト(EPA Home & Chemical Safety)を参照してください。

希釈せずに原液のまま流すとパイプが詰まる可能性あり

液体ワックスには合成樹脂が含まれており、原液のまま流して放置すると最悪の場合、パイプ内で固まって詰まる可能性があります。

特にパイプ内に汚れが溜まっている状態(汚れで詰まりそうな状態)の場合、表面に合成樹脂の膜が作られ、排水できなくなる恐れがあるため、必ず水で流しきりましょう。

床ワックスが余った場合の活用方法

余った床ワックスは、さまざまな方法で有効活用できます。これにより、廃棄物を減らし、家の他の部分のメンテナンスにも役立てることができます。

床ワックスに含まれる成分は、他の木製品や家具の保護、さらには金属製品のメンテナンスにも応用できるため、無駄なく使い切ることが可能です。

以下に、余った床ワックスを有効活用する具体的な方法を紹介します。

※メーカーで推奨されていない為、自己責任でご使用ください。

木製家具のメンテナンス(固形タイプ)

余った床ワックスは、木製家具の保護や艶出しに最適です。

特にダイニングテーブルや椅子、キャビネットなど、頻繁に使用する家具に使用すると、木材の表面を保護し、艶を与えます。

やり方は、柔らかい布にワックスを少量取り、木製家具の表面を均一に拭きます。

その後、乾いた布で余分なワックスを拭き取り輝きを出します。

革製品のケア(固形タイプ)

床ワックスは革製品の保護にも使えます。

特に、革靴や革ジャケット、バッグなど、革の表面を保護し、柔軟性を保つのに役立ちます。

金属製品の防錆(固形タイプ)

余ったワックスは、金属製品の防錆にも効果的です。

例えば、ガーデニングツールやアウトドア用具、キッチンの金属製品などに使用できます。

車のタイヤのコーティングに使用する(液体タイプ)

床ワックスをタイヤに塗ると、タイヤに艶を与える効果があります。

車用のタイヤワックスと比較すると低コストで減りも少ないため、特にトラックドライバーの間では、コストパフォーマンスが高い方法として使われていることもあります。

加水分解したテントに使用する(液体タイプ)

限られた使い道ですが、加水分解したテントに使用できます。

テントの生地が劣化(加水分解)すると、ベタベタします。

通常は「防水剤ポロンT」を使用するのですが、液体タイプの床ワックスでも代用が可能です。

まとめ

床ワックスの適切な処分と活用方法について詳しく説明しました。

床ワックスを適切に処分することは、環境保護と安全確保のために非常に重要です。

捨てる前に、一度再利用できないか?検討したうえで処分するようにしましょう。

本記事のポイント

  • 液体ワックスは基本的に使用期限がないが、適切な保管が必要。
  • 業務用の液体ワックスの使用期限は2年。
  • 固形ワックスの使用期限は1~2年。
  • 液体ワックスは希釈して排水口に流すか、専門の廃棄施設を利用して処分。
  • 液体ワックスは自治体によっては、新聞紙などに吸わせて燃えるゴミで扱える場合もある
  • 固形ワックスは燃えるゴミとして処分するが、自治体の確認は必要。
  • ワックス容器は素材に応じてリサイクルまたは一般廃棄物として処分。
  • 固形ワックスは、木製家具の保護や革製品のケア、金属製品の防錆に役立つ。
  • 液体ワックスは、テントや車のタイヤに使用できる

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この記事を書いた人

フローリングワックスのマニア。これまでに使用したワックス関連品は100種類以上。ワックスの塗り方・剥がし方、商品の性能・特徴などを忖度なしで紹介。

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