フローリングの滑り止め対策にはペット用ワックスがおすすめ。

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フローリングの滑り止め対策にはフローリングワックスの他に、シート・マット・靴下など様々なグッズがあります。

滑り止めグッズそれぞれの効果やメンテナンスは一長一短ですが、効果・コスパ・メンテナンスを考えるとフローリングワックスが最適です。

筆者のプロフィール

これまでに100種類以上の床ワックスに関するアイテムを使ってきたマニア。使い方や商品の違いなど、初心者の方にも分かりやすく解説しています。ワックスに関する知識は日本一かも?

この記事では滑り止め効果のある対策グッズを比較し、総合的にフローリングワックスがおすすめな理由をまとめています。

目次

フローリングでの滑りを放置すると大変なことに

まずは下記動画をご覧ください。約1分の内容です。

フローリングでの滑り止め対策が不十分な家は多く、飼い主の知らないうちにペットの関節に負担がかかっている場合があります。

一緒に住んでいる飼い主しか気付かないため、適切な対策をしてあげてください。

わんちゃんの約2割は関節の疾患を抱えている

アニコム損害保険(株)の調べによると、犬の疾患(16項目)で5番目に筋骨格疾患の請求が多いです。

引用元:アニコム損害保険(株)「家庭どうぶつ白書」2021年版

またペットのケガや事故の実態調査では47.7%がケガや事故を経験しています。

最も多いのが異物誤飲ですが2番目には脱臼・4番目に骨折と、関節にかかわるケガの割合が多くなっています。

関節症は若い犬でも一度ケガをすると習慣になりやすい症状です。高齢犬の場合はそのまま歩けずに衰弱することもあります。

引用元:アニコム損害保険(株)「家庭どうぶつ白書」2012年版

「変形関節症」は全体の約20%のワンちゃんが疾患を抱えています。

愛犬があなたが帰宅してもいつものように飛びついて出迎えてくれない場合、変形関節症などの可能性が考えられます。変形性関節症は、動作時に困難と痛みを伴う慢性的な変形性の関節疾患です。主に中年期から高齢期に見られますが、若年層でも発症することがあります。実際に、犬の約20%は何らかの形でこの疾患を抱えているということが、複数の研究によって報告されています。

引用:松波動物病院メディカルセンター

爪によるフローリングのキズ付き

滑るった際に、爪で引っかくことがありその都度キズが付いてしまいます。

賃貸の場合は退去費用が高くなることも…

ペット可の物件で、敷金・礼金0の場合など特にご注意ください。退去時に高額な修繕費を請求されることもあります。

フローリングの張り替えは1畳あたり20,000~60,000円、キズやへこみの補修は1㎡以下の場合で8,000~30,000円程度必要。

引用元:CHINTAI情報局「賃貸の退去費用の相場はいくら?高額請求をされたときの対処法とは?」

戸建ての場合、面積によりますがフローリング張替えで約40万は必要です。

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滑り止め対策グッズを比較

今回比較したものは下記の6種類です。

  • ペット用靴下
  • ペットの足裏用滑り止めスプレー
  • 滑り止めマット
  • ペット用クッションフロア
  • 滑り止めフロアコーティング
  • 滑り止めワックス

滑り止め性能・費用・メンテナンス面(使いやすさ・衛生面)を下記の表にて比較しました。

スクロールできます
種類性能費用使いやすさ・衛生面総合評価

靴下
脱いでしまう効果がない履かせる手間がかかる
洗濯が必要


足裏用
滑り止めスプレー
効果がほぼ無い効果がほぼない毎回のスプレーは手間

マット
高い効果1㎡
約2,000円
尿のシミが付き不衛生
染み込むので拭き取り不可


ペット用
クッションフロア
種類によるが
効果あり
1㎡
約2,000円
拭き取り可能
しっかり留めないとズレる


フロア
コーティング
高い効果1㎡
約16,000円
拭き取り可能
業者に依頼のみ


滑り止めワックス
高い効果1㎡
約100円
拭き取り可能
塗る手間がかかる

各製品の比較

価格が高い以外は、フロアコーティングが一番です。

コスパで考えるとワックスがおすすめで、1㎡あたり約100円です。仮に16畳のリビングに塗った場合、3,000円で済みます。

もっと費用を抑えたい。賃貸でワックスやフロアコーティングは出来ない。場合には肉球に貼り付けるシールがおすすめです。

靴下は脱いでしまう。ワンちゃんのストレスになる。

これらのデメリットを解消した商品でAmazonのベストセラーグッズに選ばれています。

また、滑り止めマットやクッションフロアは問題点が4つあります。

  • コストが掛かかる。
  • 床に敷くため内観を損なう。
  • 尿などの匂いが染みつく
  • 飼い主の健康に悪影響を及ぼす

マット・シートともに、コストはワックスに比べて約20倍です。

滑り止めマットは最も効果が期待できますが、その点尿などの粗相をした際に匂いが残りやすいデメリットが大きいです。

またホコリや汚れによってダニが発生しやすく飼い主がアレルギーになる場合も…

クッションフロアの場合、拭き取れば匂いの問題は大丈夫ですが床全面に敷かないと意味がないため非常にコストがかかります。

また、床一面クッションフロアで内観を損ないます。木目調などもありますが安っぽい見た目になります。

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滑り止めワックスの特徴

滑り止めワックスとは、フローリングワックスの一種です。

フローリングワックス本来の機能

  • 床材にキズが付くことを防ぐ
  • 床をピカピカに見せる
  • 床に付いた汚れが取れやすくなる
  • 滑りにくくなる

上記に加えてグリップ力を上げることで、より滑りにくい設計になっています。

滑り止め効果が高いワックスだと、スリッパで歩いても分かるくらい滑りにくくなります。

どれくらいの滑りにくくなるのか?フローリングに傾斜を付けて、何度まで傾けると滑るか実験しました。

何も塗っていない状態では傾斜が16.7度になると滑り始めます。最も効果のあったワックスは36.6度まで傾けても滑らない結果になりました。

※逆に滑りやすくなった物もあります。商品選びにはご注意ください。

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滑り止めワックスがおすすめな理由

おすすめの理由は3つです。

  • 滑り止め対策グッズの中でコスパが良い
  • 尿などの匂いが付かない
  • 透明の膜なので見た目が変わらない

滑りにくくなる以外に、爪による引っかきキズの対策にもなります。

マットやクッションフロアとの違いは、見た目が変わらず安くで出来ることです。

おすすめの滑り止めワックスは?

ペット用ワックスといっても性能は様々です。

下記の4つのうち、優先したいことに合うものをお選びください。

  1. 滑り止め性能
  2. 尿に強いか?
  3. ペットが舐めても安心か?
  4. 使いやすいか?

滑り止め性能

滑り止め効果は商品によってピンキリです。

「ワックスを塗ったけど全然変わらない」とならないように最低限の滑り止め効果は必要です。

滑り止めワックスを比べた結果、最も性能が高かったワックスです。

尿に強いか?

ペット用のワックスを含めて、フローリング用のワックスは「水性樹脂」と呼ばれる樹脂が使用されています。

デメリットは水に弱いため、尿など水分がワックスの膜に付いたまま放置すると、ワックスの膜がふやけることによって、剥がれや表面が白くにごる場合があります。

室内のいたるところで粗相をするわんちゃんの場合は「尿に強いワックス」がおすすめです。


安全性なめても安心か?

床ワックスは乾きさえすれば、舐めても大丈夫です。念のため、パッケージに表記されているか購入前はチェックしてください。

下記ワックスは舐めても大丈夫なことがパッケージに表記されています。

滑り止め性能は二番目に高く、尿にも強い商品です。


使いやすさ

ワックスを塗ったことが場合、始めては難しそうと思って抵抗があるかもしれません。

そのような場合にはシートタイプのワックスが簡単にできます。

個包装で4枚分入っているので使わない場合は封を開けなければ何年も保管できます。

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ワックスの塗り方やメンテナンス方法・注意点

STEP
お部屋の掃除

掃除機やシートを使ってホコリなどのごみを取り除きます。
業者の場合はバキュームでチリ1つ残さず吸い取ります。

※ポイントは油分を残さないことです。ワックスが弾いてしまいキレイに塗れなくなります。

STEP
ワックスを塗る

部屋の隅から木目に沿ってワックスをかけていきます。
雑巾などでやらずにワックス専用のシートモップを使用すると初心者でもキレイに塗れます。

※ポイントは力をいれてゴシゴシしないことです。泡立ってしまい仕上がりが悪くなります。また初めての場合は1回塗った後、最低でも30分は乾かしてから2回目を塗ります。

STEP
塗った後はしっかりと乾燥させる

1回目・2回目同様に最低でも30分は乾くまで待ちます。
季節や天候によって乾く時間が異なりますので、梅雨の雨が降った日などは1時間は待った方がいいです。

(乾く前に塗ると…表面のワックス膜がラップのようにめくれたり、仕上がり後ムラになることがあります)

STEP
普段のメンテナンス方法

ベストはワックス効果もあって、汚れも取れる床クリーナーシートで床掃除がおすすめです。耐久期間やワックスの性能が比較的長く持ちます。


ない場合や市販のウエットシートがある場合はそちらでも大丈夫です。

マイクロファイバークロス(化学ぞうきん)などの布を使うと化学反応により、塗りムラになったり、場合によっては逆に滑りやすくなります。

より詳しい使い方はこちらをご参考ください。

ワンちゃんの歩行の様子など見て、やや滑ってきたかな?と思えば都度ワックスがけをおすすめします。

普段のメンテナンスの補足

滑り止めワックスの耐久期間は約半年のものがほどんどです。また耐久性能は各メーカーの目安ですので、よく歩く所と少ない所では効果の持ちが異なります。


ワックスを塗り続けると「剥離作業」が必要です。

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手間をかけない際はフロアコーティング

フロアコーティングのデメリットは価格が高いことですが、性能はワックスよりも優れています。

性能面を比較すると

フロアコーティング
床ワックス
  • 耐久年数:最長だと約30年
  • 表面の硬さは鉛筆の芯だと
    6H~9Hでとても硬い
  • アルコールや洗剤にも強い
    水や尿にも強い
  • 耐久年数:半年~1年程度
  • 表面の硬さは鉛筆の芯だと
    2B~2Hでやや硬い程度
  • アルコールや洗剤に弱い
    商品により水や尿に弱いものもある


お金をかけてもいいという方はフロアコーティングがいいですが、コスパを求める場合はワックスでも性能は十分に満足できると思います。

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まとめ

フローリングで滑って関節症にならないために、何らかの滑り止め対策は必要です。

コスパの良い方法はペット用の滑り止めワックスがおすすめと紹介してきましたが、費用を惜しまない場合には滑り止め用のフロアコーティングが最適です。

賃貸物件でフロアコーティングはできない、もう少し費用は抑えたい場合はワックスが最適です。

一旦、ワックスを使用してみようという場合は下記の商品がおすすめです。

ワックスの剥離作業が不安な方は、ハウスクリーニングのプロにお任せするのがオススメです。

ハウスクリーニングの業者には個人店や大手企業含め数多くあり、どこに頼めばいいか悩むと思いますので下記の記事を参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

フローリングワックスのマニア。これまでに使用したワックス関連品は100種類以上。ワックスの塗り方・剥がし方、商品の性能・特徴などを忖度なしで紹介。

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