ワックスを塗ったフローリングが部分的に汚れ、黒ずみが目立ってきた。
水をこぼしたまま放置したことで表面が白くなって洗剤で拭いても取れない…
など、剥離するきっかけは様々です。
本記事ではワックスを「部分的に剥離する方法」と剥離の際に使用すると便利なおすすめの道具を紹介しています。
これまでに100種類以上の床ワックスに関するアイテムを使ってきたマニア。使い方や商品の違いなど、初心者の方にも分かりやすく解説しています。ワックスに関する知識は日本一かも?
初めて剥離に挑戦する方でも簡単に剥がせるようになります。
下記では剥離に関する原因・対策方法をまとめていますのでご参考ください。
自分で剥離するための4つの道具
部分的に剥がすには、下記の4つを準備します。
- 剥離剤(容量は500mlで十分)
- スポンジかブラシ
- マスキングテープ かマスカー布テープ
- ぞうきんやタオル・ダスターなど
剥離剤(容量は500mlで十分)
500mlで約10㎡剥離可能です。
部分的に剥離するなら十分過ぎる量ですが、500mlが最も少ない量です。
下記は最も人気なタイプで、原液のままだと剥離剤として、水で薄めると床掃除用のクリーナーとして使用できます。
15~20倍に薄めると、ワックスがけ前の洗浄として最適です。30倍に薄めると普段の床掃除にも使えます。
その他に、スポンジ付きの剥離剤があるので、準備する道具を減らせます。
下記の剥離剤は原液のまま使用し、水で薄めことは出来ません。
10年以上経過していたり、ワックスを5層以上重ね塗りされている場合は、より強力なラグロンの高速リムーバーを使用ください。
物理的に剥がすための、スポンジかブラシ
剥離剤を塗り広げると、固まったワックスの膜がドロドロに溶けてきます。
スポンジ・ブラシの役割は溶けたワックスをさらに物理的にこすり、完全に取るためには欠かせません。
また、剥離剤を撒いた直後に全体に広げるためにも活用できます。
スポンジの場合は繊維が細かいため、剥離剤を均等に広げやすいです。ワックスを2~3回重ね塗りした程度であればスポンジで十分に取り切れます。
対して、ブラシはより何層にも重なって固着したワックスを剥がす際におすすめです。
5層以上重ね塗りした場合、剥離剤によってワックスは溶けていきますが、スポンジでは剥がし残りが出やすいため、より剥がしやすいブラシでないと1回で終わらない場合があります。
ブラシはワックスを剥がす専用のタイプをご使用ください。
フリーリング専用に作られているため。継ぎ目部分にもしっかりとブラシの先端が入ります。
適度な硬さなのでフローリング材をキズつけることなく作業できます。
その他のブラシを使用される場合、力を入れすぎると細かなキズが付く恐れがあるためご注意ください。
剥がす部分を分けるためにマスキングテープ・マスカー布テープを使用する
剥がす部分のみを囲い、それ以外の箇所に剥離剤が付かないようにします。
使い勝手がいいのはマスカー布テープです。
囲んだあとに、ビニールを広げれば剥離剤が飛び散ったりしても問題ありません。
確実にやるならこちらがおすすめです。
もう一つは塗装用のマスキングテープです。
安価で購入できるのでコストを抑えるならこちらですが、1つ注意点があります。
文房具用のマスキングテープは剥離剤が染み込みやすく、テープで貼った部分もワックスが中途半端に剥がれてしまう可能性が高いです。
そうきんやタオル・ダスターで拭き取る
スポンジやブラシでこすって浮いたワックスを拭き取るために使います。
たたみ1畳分などの、部分的でも広い範囲を剥がす場合は使い捨てのクロスが時短になります。
ぞうきんの場合は拭き取るたびに水洗いが必要です。
剥離剤と混ざり合って溶けたワックスは非常にヌメヌメしており、水洗いしても中々取れません。
水洗いの最中に剥離剤が固まることがあります。1~2回拭く程度ならぞうきんで十分です。
プラスであると便利な剥離道具
剥がれてこすった後のワックスをキレイにかき取るための水切りワイパーは持っていると作業効率が圧倒的によくなります。
ワイパーは100均で売られているものから、お風呂用・ガラス用など、どれでも問題ありません。
ぞうきんやタオルで拭き取る前に、ワイパーを使うとキレイにかき取れます。
ワックスを剥がす4つの手順
剥がす手順は4つです。
- はくり部分を囲む
- はくり剤を塗り広げる
- 1~2分待ち、スポンジやブラシでこする
- ぞうきんで拭き取る
手順通りやれば、初めてでもキレイに剥がすことができます。
はくり部分を囲む
塗装用マスキングテープかマスカーテープを使用し、剥がしたい部分を囲います。
はくり剤を塗り広げる
1㎡あたり、50ml使用します。(キャップ5杯分)
キャップで測った剥離剤を床へ撒きます。
撒いたら、スポンジやブラシで剥がす部分全体に塗り広げます。
マスキングテープはテープ幅が狭いため、剥離剤がはみ出さないように慎重に作業します。
全体に広げたら、ワックスを溶かすために1~2分待ちます。
1~2分後にスポンジやブラシでこする
こする際は、テープで囲んだ部分からはみ出ないように慎重におこないます。
10年以上経過した場合などはしっかりこすらないと完全にワックスが浮いてこないのでご注意ください。
今回はスポンジでゴシゴシとこすりました。
ぞうきんで拭き取る
全体がこすり終わったらぞうきんで拭き取り、その後最低でも1回は水拭きをおこないます。
下記は拭き取った状態です。
テープを剥がしてみると…
くっきりと違いが分かります。
部分的にワックスを塗る方法
剥がした部分を再度、塗る際はテープで囲う必要はありません。
乾くと境目が分からなくなるので、多少ワックスが塗られている部分に重なっても大丈夫です。
部分的に塗る場合はハンディモップがおすすめです。
1㎡程度なら10分でできる
部分的にやる場合、剥がす工程だけなら初めての場合でも10分程度で終わります。
本記事で紹介した剥がし方・使用する道具を使えば、広い部分も基本的に同様の工程です。
難しくありませんので、是非チャレンジしてみてください。
剥離を失敗しそうで不安な方に
やり方は分かったけど、それでも失敗した時を考えると不安…という場合には
ハウスクリーニングのプロにお任せするのも1つの手です。
剥離作業を業者に頼むと、床の洗浄やワックスがけも同時におこなってくれるプランなどがあります。
また、依頼するメリットは
- プロがやるのでキレイに仕上がる
- 手間がかからない
- 作業を見て自分でやる際の参考になる
自分でやることに比べると費用がかかりますが、確実に対処してくれます。
ただしハウスクリーニングの業者には個人店や大手企業含め数多くあり、どこに頼めばいいか分からないと思いますので、おすすめの業者を比較しましたので、参考にしてみてください。