床ワックスを塗った後のお手入れ方法とやってはいけない9つのこと

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フローリングワックスは水に弱いと聞いたことがある方も多いと思います。

せっかく塗ったからこそ、キレイな状態で長持ちさせたいですよね?

この記事ではワックスを塗った床の掃除方法や、効果を長持ちさせるためのメンテンナス方法を紹介しています。

筆者のプロフィール

これまでに100種類以上の床ワックスに関するアイテムを使ってきたマニア。使い方や商品の違いなど、初心者の方にも分かりやすく解説しています。ワックスに関する知識は日本一かも?

お手入れ方法含め、やってはいけないNG行為についても解説します。

目次

ワックスがけ後のお手入れとは?

ワックスを塗った後は放置でも大丈夫なんじゃ…?と思うかもしれませんが、効果を持続させるには日々の掃除方法に注意するだけでも大きく異なります。

簡易タイプのワックスシートやスプレーで掃除すると、さらに効果が長持ちします。

ワックスには種類によって耐久年数が決まっており、耐久年数を目安に塗り直しが必要になります。

日々のお手入れ方法

お手入れ方法は4つです。

  • 掃除機やクイックルワイパーを使う
  • 水拭きする
  • 床用のウエットシートで拭く
  • 中性洗剤で汚れを取る

歩行する頻度が多い部分や、キッチン周りは汚れが蓄積しやすいので、念入りに掃除しましょう。

掃除機やドライシートを使う

床の表面やフローリングのつなぎ目の溝にたまった、埃を取り除くために掃除機がけや、ドライシートを使用します。

掃除機がけはスリキズが付きやすいため、なるべくドライシートでの掃除がおすすめです。

クイックルワイパーはマグネットで取り外し簡単なタイプがおすすめです。

水拭きする

水拭きは良くないという意見もありますが、水分が床に残らないようにしっかり拭き取れば問題ありません。

頻度は1週間に1回で十分です。

水拭きが良くないとされる理由

ワックスは水と樹脂が混ざた液体です。濡れたまま放置していると、元の液体(乳白色)に戻ろうとして白く変色します。

一度白くなると基本的には元に戻らず、剥離の必要があります。

油分などの汚れはウエットシートで拭き取る

シートの種類には中性タイプと弱アルカリ性の2種類あります。

軽度の汚れは中性タイプのシートを使用し、キッチン周りなど汚れがひどい場合には弱アルカリ性タイプを使用します。

弱アルカリ性のタイプはワックスの被膜を徐々に溶かしていきますので、使いすぎにはご注意ください。

広い面積を使用する場合には保水量が多く1枚で広く使えるタイプがおすすめです。

中性洗剤で掃除する

シミや汚れが付いた場合は、ウエットシートの代わりにもなる中性タイプの洗剤を使用します。

汚れを軽くこする程度で、ワックス被膜を傷つけないよう注意しましょう。

中性以外の洗剤を使用するとワックスが溶けたり、変色することがあります。

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ワックスを長持ちさせる方法

長持ちさせる方法は3つです。

  • 重ね塗りする
  • フェルトパッドやマットを使用する
  • ワックスシート・スプレーを使用する

重ね塗りする

床ワックスの効果を延ばすためには、重ね塗りが重要です。

重ね塗りの方法は、1度塗って完全に乾いた状態で再度塗ります。

一般的に乾燥時間は約30分とされていますが、湿度や気温によって変わるため最低でも45分は待ちます。

1時間乾かせば失敗することはありません。

完全に乾いていない状態で塗った場合、1層目のワックス被膜がラップのようにめくれたり、乾いた後に塗りムラが起こります。

1回塗った場合と2回塗りとでは、光沢の違いや、膜の厚みによるキズからの保護にも影響するため、ワックスメーカーでは2回塗りが推奨されています。

フェルトパッドやマットを使用する

床ワックスを塗った床の上に家具を置く場合は、フェルトパッドやラグを使用して床を保護します。

家具の移動時には、床を傷つけないよう注意し、引っかかりや摩擦を最小限に抑えることが大切です。

ワックスシート・スプレーを使用する

本格的なボトルに入ったタイプとは違い、簡易的・部分的に使用できます。

ほとんどの商品は汚れを落としながらワックス効果を発揮するものです。

ワックスを塗っていない床にも使用できますが、効果はやや弱いです。

ワックスがけした床に使用すると、ワックスの膜を劣化させずに汚れを落とし、ツヤが戻ります。

やってはいけないこと

下記は、ワックスがけをした後に注意したい9つの項目です。

  • 除菌シート・アルコールで拭く
  • アルカリ性・酸性洗剤の使用
  • 重曹で磨く
  • 重い家具の引きずり移動
  • メラニンスポンジの使用
  • 水分を放置する
  • 化学ぞうきんは使用しない
  • 高温や火気の近くでの使用
  • 直射日光に注意

知らないうちに自然とやってしまいがちなこともありますのでご注意ください。

除菌シート・アルコールで拭く

ワックスはアルコールに弱く、表面に触れると化学反応が起こり、白く変色します。

一度白くなった場合は、基本的に元に戻りませんのでご注意ください。

アルカリ性・酸性洗剤の使用

汚れがひどいからといって強力な洗剤の使用は避けましょう。

酸性の場合は化学変化により変色したり、アルカリ性が高いとワックスを溶かしてしまいます。

ワックス被膜が溶けて光沢や保護機能を損なうだけでなく、最悪の場合床材を傷めてしまうこともあるため、中性の洗剤をご使用ください。

汚れがひどい場合は、弱アルカリ性までが目安です。

特に無垢材の場合、アルカリ性の洗剤を使用すると木がヤケてしまいますのでご注意ください。

重曹で磨く

ワックスを剥がす専用の剥離剤と同等の溶解力があります。

油汚れや皮脂汚れなどに使用される重曹やセスキ炭酸ソーダは強アルカリなため、ワックス被膜を溶かしてしまいます。

また重曹は研磨効果があるためフローリングに細かなキズが付くためご注意ください。

重い家具の引きずり移動

床ワックスの上を重い家具を引きずると、ワックス被膜と床にキズが付きます。

家具を移動する際には、必ず持ち上げて運ぶかフェルトパッドを使用して床を保護しましょう。

また、ダイニングテーブルやイスなどを動かす際にも細かなスリキズが付きますので、フェルトを足の部分に貼るか、100円均などで販売されている椅子専用の靴下をご使用ください。

メラニンスポンジの使用

床ワックスを塗った床には、メラニンスポンジなどの研磨剤や研磨パッドを使用することは避けましょう。

ワックス被膜が削られ、光沢が無くなります。

水分を放置する

床ワックスは水分に弱いため、床が濡れた場合はすぐに拭き取りましょう。

ペットの尿なども同様です。

一般的なフローリングに使用されるワックスには「水と合成樹脂」で作られており、長時間水分を放置した場合、白く変色したり部分的に剥がれることがあります。

化学ぞうきんは使用しない

床掃除に使用する、ぞうきんやタオルにご注意ください。

マイクロファイバークロスなどの、化学ぞうきん・タオルを使用すると、化学反応により床が滑りやすくなる場合があります。

化学ぞうきん・タオルとは?

ごみや埃などの細かい汚れを静電気の力を使って吸着しやすいように薬剤(油剤、界面活性剤、抗菌剤、防カビ剤など)を染み込ませたもの

高温や火気の近くでの使用

床ワックスは熱に弱く、熱した鍋やアイロン・熱湯などが床に触れるとワックスが溶けます。

一度溶けたワックスは元に戻らないため、剥がして再度塗り直しが必要です。

直射日光に注意

床ワックスには直射日光を防ぐ効果はありません。

ワックス自体に影響はありませんが、床そのものにダメージが蓄積し木の色が変わることがあります。

UV塗装対応のワックスについて

ワックスの中には「UV塗装対応」と表記された製品もありますが、紫外線(UV)から守るわけではありません。

UV塗装対応とは、主にUV塗装面(紫外線で硬化するコーティング)にワックスを使用しても剥がれない高密着性能があるタイプのことを指します。

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古くなったワックスの対処方法

使用した種類にもよりますが、塗ってから半年~1年と経過し何度も重ね塗りした場合、ワックスの層が何層にも重なり徐々にくすんできます。

このように古くなったワックスが何層にも重なった場合は、剥離作業が必要になります。

ワックスを全て剥がし再度、新たに塗り直すことにより新築時のような輝きに戻ります。

ワックスがけと違い、剥離は大変な作業になりますので、業者に依頼するのがおすすめです。

まとめ

床ワックスを塗った後の掃除は、美しい床を保つために欠かせない作業です。

適切な掃除方法を実践することで、ワックスの輝きを長く維持し、床の保護を確保することができます。

定期的な掃除を行い、汚れや傷を防ぐことで、床の寿命を延ばし、美しい状態を維持しましょう。

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この記事を書いた人

フローリングワックスのマニア。これまでに使用したワックス関連品は100種類以上。ワックスの塗り方・剥がし方、商品の性能・特徴などを忖度なしで紹介。

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