初めてでも失敗しない「床ワックスの剥離方法」7つの便利アイテムを紹介

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床ワックスの剥離はむずかしいイメージがあるかもしれませんが、手順通りやると初めてでも失敗せずにキレイに剥がせます。

またワックスを塗るより時間がかかり大変な作業ですが、業者に依頼するより圧倒的にコストを抑えれます。

筆者のプロフィール

これまでに100種類以上の床ワックスに関するアイテムを使ってきたマニア。使い方や商品の違いなど、初心者の方にも分かりやすく解説しています。ワックスに関する知識は日本一かも?

本記事では初めてでもキレイに剥がせる方法と、最短時間で剥がせるための便利アイテムを合わせて紹介します。

このような場合の参考に!
  • ワックスを剥がしたことが無い
  • 剥離が上手くできない・失敗したことがある
  • 簡単にラクして剥がす方法を知りたい
  • 部分的に剥がしたい

目次

剥離作業の前に確認しておく2つのこと

作業効率と、失敗しないために次の2つにご注意ください。

天気や時期に注意する

剥離作業に適した天気・時期は「晴れた日・湿度が低い時期」です。

雨の日や梅雨時期は湿度が高いので、床が乾燥するまで時間がかかります。

湿度が高いと、天気の良い日に比べ作業時間が倍以上かかることも…

床材に適した剝離剤か?

床材に対応した剥離剤を使用ください。

フローリングに使用する剥離剤が大半ですが、中には店舗の床で使用されているようなPタイル(化学タイル)に使用するものがあります。

※店舗用(業務用サイズ)にご注意。濃度が高く床材を痛める(変色する)場合もある。

また白木・無垢材・コルクに剝離剤は使えません。

使用すると成分により素材の表面が色ヤケが起こり変色したり、内部に染み込み腐食の原因になります。

専用の洗剤を使って表面の汚れを拭き取るようにしましょう。

ワックスを剥がす頻度・タイミング

「ワックスを塗るたびに剥離しないといけない」と思われていることがありますが、毎回剥離する必要はありません。

使用したワックスの耐久年数によって異なる

ワックスには耐久期間があります。

耐久期間は簡易タイプで4ケ月。長いと2年のものがあります。

下記は耐久期間ごとの剥離の周期をまとめました。

スクロールできます
耐久年数/塗布回数1回目2回目3回目4回目5回目剥離時剥離の周期
4ケ月耐久4ヶ月後8ヶ月後1年後1年4ケ月後1年8ケ月後2年後2年に1回
6ケ月耐久6ヶ月後1年1年6ケ月2年2年6ケ月3年3年に1回
1年耐久1年後2年3年4年5年6年6年に1回
2年耐久2年後4年6年8年10年12年12年に1回
※剥離の頻度はワックスがけ5回に1回で想定

剥離作業の頻度で見ると、2年耐久のワックスなら12年に1回の剥離作業で済みます。

対して4ケ月なら2年に1回です。

ワックスを5~8回塗ったら1回剥離する

ワックスを塗り重ねていくと被膜の間に汚れがたまり、徐々に床が黒ずんできます。

リビング・玄関・廊下など場所により異なりますが、基本的にワックスを5~8回塗ったら1回剥離するくらいの頻度が適度です。

汚れやすいリビングやキッチン回りは5回につき、1回剥離。

やや汚れる廊下・玄関は6~7回につき、1回剥離。

汚れにくい寝室は8回に1回剥離。

※あくまでも目安です。住居人数やペットと暮らしている場合など、環境によって異なります。

下記のように汚れが付きやすい部分は一層ごとに付く汚れが濃いため、床の表面が黒ずみやすいです。

汚れが中程度の場合

汚れにくい場合

また水に濡れたまま放置して床が白く変色した場合や、熱湯をこぼしてワックスが溶けた場合は、都度部分的に剥がします。

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剥離作業をスピーディーに終わらせる7つの必要なアイテム

剥離に使用した道具

下記は最低限必要なものと、あると便利なもので分けました。

最低限必要
あると便利
  • 剥離剤
  • スポンジ or ブラシ
  • ぞうきん ・タオル・ダスターなど
  • ゴム手袋
  • 水切りワイパー
  • チリトリ
  • バケツ
  • オール床クリーナーシート

7つ全部使うと圧倒的に早く、かつキレイに剥がせます。

最低限必要1「剥離剤」

これが無いと剥がせません。

一般的な剥離剤3つを簡単に紹介します。

下記は最もおすすめの剥離剤「ワックスはがし上手」です。

原液のまま使用できるうえ、専用のスポンジが付いています。

容量は500mlのタイプしかないため、10㎡以上剥がす場合はもう1本必要です。

2つ目はオール床クリーナーです。

原液なら剥離剤。水で希釈するとクリーナーとして使えます。

容量は500ml・1L・4Lと種類豊富にある人気の剥離剤です。

3つ目は「高速リムーバー」です。

ワックスを重ね塗りした回数に合わせて水で希釈して使用します。

剥離能力が高く、短時間でワックスが溶けていきます。

何層もワックスを塗っていると、完全に剥がしきれず床がベタベタすることがありますが、高速リムーバーなら心配不要です。

最低限必要2「スポンジ・ブラシ」

スポンジは剥離剤を塗り広げて、表面をこすりワックスを剥がすために使用します。

ブラシも同様の役割ですが古く固まったワックスの場合、スポンジでは剥がすまでに時間がかかります。

そのためスポンジよりも固いブラシでこすると剥がれにくい部分も簡単に取れます。

最低限必要3「ぞうきん ・タオル・ダスターなど」

剥離剤で溶かし、ブラシやスポンジでこすって浮いたワックスを拭き取るために使用します。

掃除用のぞうきんや、要らなくなったタオル・ダスターなどをご使用ください。

おすすめは使い捨てのダスターや不織布です。

ワックスと剥離剤が混ざったものは非常にヌルヌルしているため、ぞうきんでそのまま拭き取って水で洗い流すのに時間がかかります。

洗っても中々取れないので、一度拭いたらそのまま捨てられるタイプが便利です。

最低限必要4「ゴム手袋」

溶けたワックスや剥離剤が手に付くのを防ぎ、肌荒れから守ります。

剥離剤はアルカリ性でできており、手に付くと皮膚が溶ける恐れがあります。

剥がしたワックスが手や服に付いた場合は40℃のお湯に浸けると取れます。

あると便利「水切りワイパー・チリトリ・バケツ」

作業効率を上げるアイテムです。

部分的に剥がす場合は不要ですが、部屋全体を剥がす場合はおすすめです。

スポンジやブラシで剥がしたワックスをかき集めるために、水切りワイパーとチリトリを使用します。

ワイパーはお風呂用・ガラス用どちらでも大丈夫です。

チリトリですくい、そのままバケツに入れると効率よくできます。

あると便利「オール床クリーナーシート」で拭き残しを防ぐ

ぞうきんで水拭きした場合に拭き残しができることがあります。

拭き残しがあると床がベタついたり、その上にワックスを塗ると塗りムラが起こります。

剥離剤を水で希釈した液体が染み込んでおり、乾く前なら剥がし残りをキレイに拭き取れます。

初心者でも失敗しない剥離方法

ボトルの上がワックスあり。下が剥離後です。

6つの工程で剥がします。

STEP
掃除機で小さなゴミを取る

剥がしたワックスを拭き取る際に、砂埃やゴミが残っているとブラシやスポンジでこする際にキズが付く可能性があるため、掃除しておきます。

STEP
1㎡づつ剥離剤を撒き、塗り広げる
剥がす部分
剥離剤を床に撒く

広い範囲に剥離剤を撒いてしまうと、作業途中で乾いてきたり、長時間放置するとフローリングの溝に入り込み、音鳴りやカビが生える原因になります。

STEP
1~2分待ち、スポンジやブラシでこする
剥離剤を塗り広げた後

剥離剤を塗り広げたら、1~2分放置します。ワックスがドロドロに溶け始めますのでスポンジ or ブラシでこすります。

撒いた量が少なく、5分以上放置すると固まり始めることがありますのでご注意ください。

何層にも重ね塗りした床(5回以上)や、10年以上経過した場合はスポンジでは剥がすまで時間がかかるので、専用のブラシがおすすめです。

STEP
ワイパーとチリトリでかき集める

水切りワイパーでかき集めると汚れと一緒に剥がれたワックスがきれいに取れます。

濁っていますが、ワックスをかけて1年経過した状態でこのような汚れになります。

広い範囲を剥がすなら必須アイテム!

チリトリでかき取り、バケツに入れます。

かき取り後は一度バケツに入れる

バケツに入れたものは後でまとめて処分します。

ぞうきんの大変さ

1㎡を剥がすだけで、ぞうきんを4回洗い流します。6畳(約10㎡)の場合、40回洗い流すことになります。拭くたびにドロドロになるので洗い流しにも時間がかかります。

STEP
ぞうきんや専用のシートで拭き取る
ぞうきんで拭く写真

剥がれて、浮いたワックスを拭き取り、ぞうきんで水拭きをします。

少しでも残っていると、床がベタベタしますので念入りに拭き取ります。

水拭きの目安は2,3回です。

筆者

拭き取りが面倒でも、しっかり拭き取らないと乾燥後でも床がベタベタします。

何度も水拭きは大変なので、専用のシートを使用すると水拭き1回で済みます。

ぞうきんで水拭き→専用のシートで拭くだけです。

専用のシートには剥離剤を水で薄めたものと同じ液剤が染み込まれています。ぞうきんの水拭き以上に剥がし残りを取ることができます。

STEP
完全に乾燥させる

剥がした後にワックスを塗る場合は、床の表面以外にフローリングの溝が乾いているか確認することが重要です。

床が濡れた状態でワックスを使用すると塗りムラになります。

よくある失敗例・やっていはいけないこと

  • 部屋全体をまとめて剥がそうとしない
  • スポンジ・ブラシのこすりが甘い
  • 水拭きが足りていない

面倒だからといって手を抜くと、後々大変になります。

部屋全体をまとめて剥がそうとしない

少しづつ剥がすのは手間なので、まとめて剥がしたい気持ちは分かります。

作業に慣れてきたら、横一列分を一気に剥がす程度なら問題ありませんが、部屋全体まとめてやるのは危険です。

横一列まとめて剥離剤を撒いた状態
横一列分まとめて剥離剤を撒いています。
横一列分剥がれたワックスをかき取った状態
ブラシでこすった後にワイパーでかき集めます。

部屋全体をまとめてやると、剥離剤を踏みながら作業することになりますが、めちゃくちゃ滑りやすくなるので危険です。

たまーにテレビで見るローション相撲並みに滑ります。(近年ではあまり見ないですが…)

また長時間剥離剤を撒いたまま放置するとフローリングの継ぎ目から内部に染み込み、音鳴りやカビが生える原因になります。

スポンジ・ブラシのこすりが甘い、水拭き不足

拭き取りが甘いと、溶けたワックスや剥離剤が床に残ります。

ワックスと剥離剤が混ざり合うため、乾いた後も床がベタベタしたり、ざらざらする原因になります。

ベタベタ・ざらざらになった状態
乾燥後の床がベタベタになった状態です。中心が剥がれていません。表面もザラザラします。

ワックスを剥がした後の処理方法

布や、新聞紙に染み込ませてから燃えるゴミとして捨てます。

※地域によって処理方法が異なります。

ドロドロに溶けたワックスをシンクやトイレに流すとパイプの中で固まって、詰まりの原因になるためご注意ください。

おすすめの剥離剤

原液のまま使うタイプと薄めて使うタイプの2種類あります。

性能は薄めて使うタイプが強力です。

また使える場所を確認してから商品を選びましょう。

一番おすすめは「ワックスはがし上手」です。

使いやすさ・剥がす力は十分で、スポンジ付きでおすすめです。

「5年以上剥がしたことが無い」場合には、一番強力な剥離剤がおすすめです。

一発でキレイに剥がれます。

最終手段は業者に依頼してみる

剥離を業者に頼むメリットは3つです。

  1. 手間がかからない
  2. キレイに剥がしてもらえる
  3. 作業を見て今後の参考にできる

業者の方が剥離する場合は、「ポリッシャー」と呼ばれる電動の機械を使われることが多いです。

剥離作業の全てが参考になるわけではありませんが、機会を使うか手でやるかの違いなので参考になります。

依頼先は主にハウスクリーニングの業者になります。

全国規模の企業から地域限定や個人のところなど数多くあり、どこに頼めばいいか迷う方は下記の記事を参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

フローリングワックスのマニア。これまでに使用したワックス関連品は100種類以上。ワックスの塗り方・剥がし方、商品の性能・特徴などを忖度なしで紹介。

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